ZEB（ゼロ・エネルギー・ビル）への取り組みは、省エネや環境配慮だけでなく、建物の資産価値そのものを高める要因としても注目されています。第一に、ZEB化された建物はランニングコストが低く、電気代の大幅削減が期待できるため、長期的に見ると所有コストが抑えられ、購入や賃貸希望者にとって魅力的な物件になります。第二に、カーボンニュートラルやESGの流れが加速する中、環境性能の高い建物は企業のブランディングやCSRの観点からも選ばれやすくなっており、テナント需要の安定にもつながります。さらに、ZEB認証の取得は客観的な省エネ性能の証明となり、金融機関や投資家からの評価も高まる傾向にあります。これらの要素が相まって、ZEB化された建物は市場での評価が高まり、将来的な売却時にも優位な条件で取引されやすくなるのです。ZEBは、環境と経済の両面から建物の資産価値を押し上げる“次世代型の価値向上策”と言えるでしょう。
