
エネルギーの多くを外部からの供給に頼る現在、地域ごとにエネルギーを自給できる体制づくりが注目されています。ZEB(ゼロ・エネルギー・ビル)は、高断熱・省エネ設計に加え、太陽光発電や蓄電池を活用することで、建物単位でエネルギーを自立させる仕組みを持ちます。このようなZEBの普及が進めば、地域全体でのエネルギー消費を抑えつつ、災害時にも安定した電力供給が可能となり、エネルギー自立度の向上につながります。特に学校・役所・福祉施設などの公共施設をZEB化することで、地域のレジリエンス(回復力)が高まり、防災拠点としての機能も強化されます。ZEBは、環境対策にとどまらず、エネルギー安全保障と地域の持続可能性を支える重要なインフラといえるでしょう。