建築基準法とZEBの関係性

ZEB(ゼロ・エネルギー・ビル)の普及を進める上で無視できないのが、建築基準法との関係です。建築基準法は建物の安全性や衛生、快適性を確保するための最低限の基準を定めた法律ですが、ZEBの実現にはこれを上回る高い断熱性能や省エネ設備の導入が求められます。とくに近年は省エネ性能の義務化が段階的に進んでおり、2025年度には新築住宅・非住宅において断熱性能等の説明義務から適合義務へと移行する方針が示されています。これは、ZEB化に必要な仕様が今後の「新たな常識」となることを意味しており、ZEBは法改正の先を行く先進的な建築モデルと言えるでしょう。また、ZEB化に際しては建築基準法に基づく設計との整合をとりながら、省エネ計算や認証制度の要件にも対応していく必要があります。ZEBと建築基準法は相反するものではなく、今後の都市や建築のあり方を方向づけるパートナー的存在です。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次